最近はぐっとペースも落ちてますが、ネタが無いわけではありません。
ただ、長い間あたためているネタでも、なかなか書けないものです。
かと思うと、突然、これまで全く考えていないテーマで書いてしまったりする。
今回のテーマ曲は、かなり以前から、いつかご紹介したいと思っていた曲です。
20年以上前に、鬼太鼓座から始まって、和楽器の音楽に惹かれていたことがあります。
ちょうどそのころに、第6話でもご紹介した「夜の停車駅」で、「錦木」というタイトルで放送された回に、今回のタイトル曲に出会いました。
放送が、1982年の11月14日で、手元にあるLPレコードの購入記録には、その翌日の15日とありますので、よほど気に入ったのでしょうね。
編成は、笛、尺八2、三絃、琵琶、箏2、一七絃、打楽器(漢字変換が大変(^_^;))という和楽器ばかり。
いまでも結構気に入っているので、どこかで書きたいとは思っていたのですが、書く内容が決まらなかったのです。
このコーナーは、音楽そのものをご紹介するわけではないので、どんなに好きな音楽でも、「お話し」にできなければ書けません。
ところが、ふとしたことから、ついにきっかけが見つかりました。
そのきっかけのひとつは、最近息子や娘が聴いている「女子十二楽坊」というCD。
中国の伝統楽器を使って今風の音楽に仕上げています。
その点では、テーマ曲を演奏する日本音楽集団と共通なのですが、どこかが根本的に違うのですね。
そう、この女子十二楽坊というのは、はやりの癒し系音楽で、理屈なしに聴いてて楽しいのです。
ところが、ダンス・コンセルタントのほうは、結構親しみやすいメロディにもかかわらず、癒される気がしないのです。
「なぜ癒されないんだろうなぁ〜。」なんて考えていたわけではないのですが、続けてもうひとつのヒントにぶち当たりました。
それは、出張の機内での暇つぶしに読んだ「陰陽師」です。
映画やTVドラマにもなりましたので、ご存じの方も多いと思いますが、平安時代に、卓越した術で、跋扈する鬼だの妖怪だのと対峙する陰陽師の物語です。
ここに出てくる鬼というのが、人間の情念−特に男と女の情念−が化けて鬼となったものが多いのです。
「そうか、これだ」
そういえば、日本の古典の中には、男と女の情念を描くものが多いですね。
それもずーっと濃いやつ。
こんな情念の世界が音楽の中に含まれていれば、これは癒されようがない。
もちろん、癒されないから聴かないなんてことはないのですが。
ちなみに、放送の「錦木」は、謡曲に題材をとっている物語で、女の家の生垣に、想いを伝えるための錦木を三年にわたり立て続け、それでも叶わず死んでいく男の話です。