こうへいの音楽夜話 第34話

即興曲 作品90 −楽器の音をスピーカーから出す−

(2005年2月6日)

2005年最初の音楽夜話です。
久々にクラシックの話題です。

2005年2月5日、こうへいは、渋谷で仕事がありました。
この日の昼休み、まだあるかなぁと思いながら、隠れ家に向かいました。
そこは、30年だか、40年だか、タイムスリップしてしまうような空間です。
すいぶん昔に流行った、名曲喫茶とういところで、ライオンという名前です。
おそらく、流行った頃の形で残っているのはここだけではないでしょうか。

薄暗い室内に、まばらな客。
コーヒーは飲んでいますが、みんな静かで、ほとんど話し声も聞こえません。
中には、とっくにコーヒーも水も飲み干してしまい、目をつむっている客もいます。

前面の壁には、組み込みの、恐らくバックロードホーンと思われる巨大なスピーカーシステム。
不思議に思うのは、ここのシステムって左右対称じゃないんですね。
普通のステレオのスピーカーシステムって、左右対称だと思うのですが。
ただ、ここの音というのは、けっこうあちこちの音楽の鳴る喫茶店にいったのですが、一番楽器に近い音を出しているように思います。
もちろん、ここでJAZZやROCKを聴いたことがないので、クラシック以外の音楽で一番楽器に近い音が出るかどうかは定かでないのですが。

で、ここで聴いた曲で、一番印象に残っているのが、今回のタイトル曲です。
実は、ここで聴くまで、こうへいは、シューベルトのピアノ曲というのはそんなに聴いたことがなく、従って、お気に入りもなかったのです。
ところが、ここ、ライオンで初めて即興曲を聴いたとき、ええーっと思ったんですね。
これは、楽器に近い音が、この化け物みたいなスピーカーから再現されていたため、この曲の良さがわかったんだと思うのです。

ALFRED BLENDEL COLLECTION VOL.8
PHILIPS 420 840-2
ピアノ A.ブレンデル

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